オフィスを賃貸する際には、面積や間取りといった専有部分の条件だけでなく、共用部分の確認も非常に重要です。
共用部分の管理状態や施設の整備状況は、日々の業務や来訪者への印象に大きく影響します。
この記事では、オフィスの賃貸借契約を検討している皆様に向けて、オフィスの共用部分とはなにか、内見時のチェックポイント、管理方法についてご紹介します。
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オフィスの共用部分とはなにか?
オフィスビルを賃貸する際には、「専有部分」だけでなく、「共用部分」もしっかりと確認することが重要です。
これまでオフィスビルを借りたことがない方にとっては、共用部分が具体的にどこを指すのか、イメージしにくいかもしれません。
まずは、オフィスビルにおける共用部分についてご紹介します。
共用部分とは
共用部分とは、建物内で複数の入居者が共有して利用する空間のことを指します。
オフィスビルをはじめ、マンションなどの区分所有建物では、専有部分と共用部分が明確に分けられています。
一方で、「専有部分」とは、契約によって個別に利用できるエリアのことを指し、オフィスでいえば自社の社員だけが使用する執務室や会議室などが該当します。
これらの専有部分は、天井・床・壁で区切られており、賃料を支払う対価として独占的に利用できる空間です。
つまり、オフィスの共用部分は、入居者全員が自由に利用できるスペースであり、快適な環境を提供するために整備されています。
共用部分に含まれる場所
では、実際にオフィスビルのどのエリアが共用部分にあたるのでしょうか。
代表的な例として挙げられるのがエントランスとエレベーターです。
エントランスは、来訪者が最初に目にする場所であり、ビル全体の印象を大きく左右する空間です。
また、エレベーターは各フロアへの移動に欠かせない設備であり、スムーズに運行されることが求められます。
このほかにも、共用廊下や階段、トイレ、駐車場など、専有部分以外のスペースが共用部分に該当します。
日常的に利用するエントランスや共用廊下、トイレなども、共用部分に含まれます。
さらに、普段意識しないような設備も共用部分に含まれます。
たとえば、電気メーターが設置されたメーターボックス、ビルの外壁、パイプスペース、さらには電気設備や給排水設備なども共用部分の一部です。
くわえて、建物によっては規約に基づき、特定のエリアを共用部分と定めている場合もあります。
こうしたケースでは、通常の共用スペース以外にも、特別に指定された共有施設が存在することがあるため、賃貸借契約前に確認しておくと安心です。
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オフィス共用部分の内見のポイント
賃貸オフィスビルの内見では、つい専有部分の広さや間取りに目が行きがちですが、快適なオフィスライフを実現するためには共用部分のチェックも欠かせません。
ビルの共用部分は、日々の業務環境や来訪者への印象を大きく左右します。
続いては、オフィスの内見時に確認すべき共用部分のポイントについてご紹介いたします。
清掃・管理状況の確認
まず注目したいのが、共用部分の清掃・管理がどれだけ行き届いているかという点です。
共用部分には、エントランス、共用廊下、エレベーター、給湯室、トイレといった日常的に利用するスペースが含まれます。
これらのエリアに、ゴミやほこりが溜まっていたり、床や壁にひび割れが見受けられたりする場合、ビル全体の管理体制に不安が残ります。
また、異臭がするような環境では、社員が気持ちよく働くことが難しくなるだけでなく、来訪者への印象も悪化しかねません。
給湯室やトイレは、短時間のリフレッシュに利用されることも多いため、清潔で快適な空間であることが求められます。
細部まで配慮された清掃・管理体制が整っているか、内見時に必ず確認しましょう。
エレベーターの利便性と管理体制
次に重要なのが、エレベーターの状況です。
オフィスビルの規模によっては、出勤・退勤時にエレベーターが混雑し、待ち時間が長くなることもあります。
台数や大きさはもちろん、高層ビルであれば「バンク分け(停止階ごとのエレベーター分け)」の有無にも注目しましょう。
さらに、エレベーターの動作状況や定期的なメンテナンスがおこなわれているかも、重要なチェックポイントです。
運行がスムーズでない場合、業務開始前からストレスを感じることにもなりかねません。
内見時には、エレベーターの動作音(異音がないか)、清掃状況、定期点検の実施状況など、安全面にも注意して確認することをおすすめします。
トイレ・洗面所など水回りの状態
共用部分の中でも、トイレや洗面所などの水回りが清潔で快適かどうかは、働く環境の快適さに直結します。
まず第一に注目すべきは、清潔感です。
カビや汚れが目立つトイレでは、社員のモチベーションにも悪影響を与えかねません。
くわえて、トイレの個室数が入居予定人数に見合っているかも重要なチェックポイントです。
一般的には、男性用大便器1基につき60人、小便器1基につき30人、女性用大便器は20人に1基設置されているのが望ましいとされています。
さらに、ユニバーサルデザインを取り入れた設備の有無も、現代のオフィスビルでは大切な要素です。
ウォシュレットの有無、サニタリー用品の収納設備など、細かい部分もチェックし、働く人すべてにとって快適な環境かどうか見極めましょう。
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オフィス共用部分の管理方法
オフィスビルを借りる際には、室内の設備だけでなく、共用部分の管理体制にも注意を払うことが大切です。
共用部分の管理状況は、オフィスの快適性や安全性に直結する重要な要素だからです。
最後に、オフィスの共用部分における管理の基本と、事前に押さえておきたいポイントをご紹介します。
共用部分の修理は基本的に貸主の責任
オフィスビルの共用部分で、たとえばエントランスの照明が故障したり、エレベーターに不具合が発生した場合、その修理責任は原則として貸主にあります。
共用部分に設置されているエアコンや照明器具なども同様で、貸主が保守・修繕をおこなうことが一般的です。
ただし、例外も存在します。
たとえば、借主側が故意に共用部分を破損させた場合、その修理費用は破損させた側の負担となるのが通常です。
また、過失による損傷についても、対応方法は貸主によって異なるため、契約前に確認しておくと安心です。
共用部分に不具合を発見した場合、自己判断で修理せず、速やかに管理会社や貸主に連絡することが重要です。
なお、専有部分であるオフィス室内の鍵交換などは、経年劣化を除いて、基本的に借主負担となるケースが多いので注意しましょう。
また、ポストなど「一つのオフィスだけが使用する設備」も、たとえ共用部分に設置されていても専有物と見なされ、修理費用は借主が負担する場合があります。
共用部分の清掃を借主が担当する場合もある
通常、貸主が管理会社や清掃会社に委託して清掃・管理をおこないます。
エントランス、共用廊下、エレベーター、トイレなどが対象です。
しかし、ビルの仕様によっては、給湯室やトイレといった水回り設備が「専有部分」として扱われることもあります。
この場合、貸主による清掃がおこなわれず、借主が自社で清掃管理をおこなう必要が出てきます。
具体的には、社員が当番制で掃除を担当したり、外部の清掃業者に個別に依頼するケースもあります。
こうした清掃管理の負担が発生するかどうかは、事前にビル管理会社や貸主に確認しておくべき大切なポイントです。
快適な環境を維持するため、清掃範囲と責任分担を事前に確認しておきましょう。
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まとめ
賃貸オフィスには、各入居者が自由に使える「専有部分」と、複数の入居者で利用する「共用部分」があります。
共用部分の管理状態は、快適なオフィス環境を保つために欠かせません。
オフィスの内見時には、共用部分の清掃や管理が行き届いているかも忘れずにチェックしましょう。
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株式会社たくみ スタッフブログ編集部
株式会社たくみは、出雲市で1976年に創業した不動産屋です。今やインターネットに賃貸・不動産情報は溢れております。あまたの物件からお客様にとって最適なものを探しだすことが弊社の使命です。ブログでは、物件探しのお役に立てる情報発信をします。